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外壁塗装に使われる漆喰は、柔らかな風合いや調湿・消臭など、多くの優れた機能を持っています。ここでは、漆喰のメリット・デメリットやメンテナンスで気を付けたいポイントなどについて解説します。
この記事を要約すると、、、
漆喰の外壁は、快適な室内環境を求める方に最適で、DIYでの塗り直しも検討できる柔軟性が魅力です。
漆喰(しっくい)とは、消石灰を主原料とした塗り壁材のことをいいます。
消石灰とは、水酸化カルシウムのことで、石灰石を焼いて水を加えたカルシウムの水酸化物を指します。石灰石は、海にいるサンゴ礁が地盤変動して陸地になった石灰鉱脈から採掘します。
消石灰を漆喰にするためには、糊や寸莎(すさ)を加えて水で練ります。寸莎は、左官工事で塗壁材料に混入する繊維質のつなぎ材です。地域によっては「つた」と呼ばれることもあります。
漆喰の主原料となる消石灰は、二酸化炭素を吸収することで100年を超える時間を掛けながら、石灰石に戻りながら固まっていくのが特徴です。
そのため、漆喰を使った壁は「呼吸する」といわれており、家の中に居ても過ごしやすさを感じられます。
外壁塗装に漆喰を使う際のメリット・デメリットは以下のとおりです。
外壁塗装に漆喰を使う大きなメリットは、壁が呼吸をすることで「冬場の乾燥や夏場の湿気を防ぎながら過ごせる」ということです。年間を通じて、部屋を調湿してくれるため、いつも快適に過ごせます。
漆喰の素材による明光性は防犯対策にもなり、消石灰を使っていることで不燃性の壁材となり防火性にも優れています。
さらに、通常壁紙に使用されている接着材料などから揮発される物質のホルムアルデヒドが原因で起こるといわれている「シックハウス症候群」の心配もありません。
また、ビニールクロスの場合は、黄ばみや剥がれが生じ、10年ほどで貼り変えますが、漆喰はほこりが付着しにくく、時間が経っても劣化しません。洋風和風どちらのインテリアにもマッチするのも漆喰の特徴です。
漆喰の大きなデメリットは、手間とコストがかかることです。一般的に使われるビニールクロスよりも、壁紙を貼るだけの施工よりも作業工程が多く、材料費に加えて施工費も加算されます。
また、時間の経過で固くなった漆喰は、大きな地震などの揺れでひび割れてしまうといったリスクがあります。さらに、水をはじかない漆喰に汚れが付着した場合、浸透してしまいシミになってしまう難点があります。小さなシミであれば、場所によってはやすりなどで削ることでメンテナンスは可能です。
漆喰の美しい状態を保つためには、メンテナンスが必要です。日々気を付けたいポイントを解説します。
壁をこすってできたすり汚れは、消しゴムで簡単に落とせます。消しゴムで落ちない場合は、市販のメラミンスポンジを利用します。
一方で、漆喰は水分をはじかずに染み込んでしまう特性を持つため、飲み物などのシミや油性マジックなど、しっかり目の汚れには目の細かいサンドペーパー(150番~300番くらい)を利用しましょう。こすり過ぎてしまわないように、力の入れ加減に注意することが大事です。汚れによっては、重曹や漂白剤の利用も可能です。
どうしても汚れが落ちない場合は、自分で漆喰を塗り直してみることもひとつの方法です。
DIY用の漆喰は、ホームセンターやECショップで購入ができます。漆喰は時間の経過とともに、色が変わってくるため、塗り直しの際まったく同じ漆喰でないといけないわけではありません。色合いの種類も複数あるので、現状の漆喰にあった色を探してみましょう。
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漆喰の外壁塗装は、その性質上湿度を調整してくれるため、一年を通して家の中で快適に過ごしたい人に向いています。汚れも自分で取り去ることもできる上に、場合によっては塗り直しも可能です。以上を参考に、検討をすすめてみてはいかがでしょうか。